不必要なプライベートの話で契約破棄になった失敗談。

私が20代で営業の仕事をしていた頃、以前からお世話になっていたクライアント様が他界されました。
生前は大変お世話になっていましたし、すごく親身になってくださっていた方だったので思い入れも強く、身内の不幸のように悲しい気持ちになりました。
その後は娘さんが代を継いだということで娘さんと関わる機会が増えました。
営業職として失敗したなと思うことがこの時に起き、このことは今でも忘れられません。

私はプライベートの話も仕事では積極的に話し、そうすることでクライアント様との信頼関係が築けると思ってずっとやってきました。
下手に隠す方が怪しまれるのではという考えがあったからです。
娘さんにも営業の傍ら、私自身の妻や子供の話をして打ち解けようとしました。
しかし、後日娘さんとお孫さんが本社に来られ、担当を変えてもらいたいと直々に話をされました。

営業責任者である部長が話に応じましたが、クライアント様はかなりお怒りの様子で次のことを訴えられました。
「担当者(私)が不必要なプライベートの話をされてこちらは困っています。
身内に不幸があったばかりで幸せ自慢をするような話ばかりされて精神的にも疲れています。
担当者を変更、もしくはそれが難しいなら別の会社との契約も考えています。」
とのことで、私のしたプライベートの話が場違いであったことと、それでクライアント様が不快な思いをされたとのことで今後の契約についてのご相談がありました。
私は娘さんに謝罪を行い、お孫さんにも謝罪をしようとしましたが。
「今回の件で特に傷ついたので謝罪もしないでもらいたい。」と言われて辞退しました。
3ヶ月程別の担当者が営業を行いましたが、一度損ねた不信感が拭えないという理由から契約破棄になりました。

長年お世話になっていた分思い入れも強く、契約破棄という言葉にショックを受けましたが、自分が不必要な話をしなければ怒らなかったトラブルだったためものすごく反省しました。
現在も営業の仕事を続けていますが、話をしても良い方、悪い方の区別をしっかり行うようにしています。